自分のウェイトを把握するのが難しいというのを前に書きました。

ウェイトの難しさ

今回はその続きで、そもそも今のウェイトが自分に合っているかどうかの判断の仕方について、良くある間違いを紹介しながら書いていきます。

こんな経験をしたことが有りませんか?

ダイビングをしていて、水中で「ウェイトが重いなあ」と感じました。

それで2本目はウェイトを1キロ減らしてみました。ところが、今度(2本目)は潜降ができなくて水面でジタバタしてしまい、結局またインストラクターから1キロ足されてしまった。

これはどういうことなのでしょう?

実は良くある勘違いの一つかも知れません。

水面での適正ウェイトの確認の仕方は、PADIのテキストにも書かれていますし、基本中の基本です。自分に合った適切なウェイト量の決め方はこちらに記載しています。そして、正しくウェイト量の調整が出来ていたとします。ところが、水中でどうもウェイトが重いなあ、体が沈むなあと感じる場合があるのです。それはなぜか?

水中でウェイトが重く感じる理由2つ

一つには、そもそもウェイトは重いものだから。泳いでいる時の姿勢は水平姿勢が基本ですね。この時、ウェイトベルトに付けているウェイトの重さは、すべて腰に集中します。特にドライスーツの場合はたくさんのウェイトを付けていますから、腰に負担がかかります。この場合の対処としては、ウェイトポケット付きのBCDにしてBCDにウェイトを分けて分散させる方法と、ウェイトベストを使用して分散させる方法がお勧めです。これで腰の負担は減ります。

二つ目。これが良くある勘違いです。水中でウェイトが重いと感じたら、もしかしたらそれは「中性浮力ができていない」からかも知れません。例え適正ウェイトより重いウェイト量で潜っていても、しっかり中性浮力にしていれば体が沈むことはありません。アズールマリノのインストラクターは、いつも重めのウェイトで潜っています。それは何故かというと、お客様のウェイトが足りない場合に足せるようにです。それでも水中では中性浮力にしていますから、ウェイトが重いと感じたり沈んでしまうことは有りません。ちゃんと中性浮力にさえできれば、ウェイトが多少重くても体が沈むことは無いのです。水中でウェイトが重いと感じて体が沈んでしまうのは、多くの場合中性浮力にできていないからです。つまり、BCD(またはドライスーツ)に空気を入れることが出来ていない(入れる量が少ない)ことが原因なのです。
適正ウェイトでダイビングをスタートしたはずなのに、水中で体が重いと感じて2本目にウェイトを減らしてしまい潜行が出来なくなる。というのが良くある間違いです。

自分のウェイトが適切かどうかは、水中に潜っている間はあまりわかりません。適切なウェイト量は水面で確認します。しかし、これも初心者の方にはとても難しいことだったりします。なぜなら、多くの初心者の方は緊張していて息を吐けないからです。

だから、初心者の方は適正ウェイトだといつまで経っても潜行できません。息を吐いているつもりでも、しっかり吐けていない場合があります。これは人間の本能的なものなのでしょう。

でも、潜行するときは息をしっかり吐かないとダメなんですね。肺の空気を空っぽにする感じです。

息をしっかり吐いてやっと沈み始める位が適正ウェイトです。もちろん、この時はBCDやドライスーツの空気がしっかり抜けていることが前提です。適正ウェイトなのに潜降できない原因の多くは、BCDやドライスーツの空気がしっかり抜けていないことが原因の場合がとても多いです。その対処方法についてはまた別の機会に譲ります。
BCDやドライスーツの空気を抜いただけでは潜降は始まりません!ここ大事です。空気を抜いた途端に沈み始めるというのは明らかにウェイトが重すぎる状態です(オーバーウェイト)。

また、もう一つ潜降出来ない時の理由があります。それは、無意識に足をバタバタさせてしまっているケース。これも人間の本能でしょう。どうしても足をバタバタしてしまうんです。でも垂直の姿勢で足をバタバタしてしまうという行為は、上に向かって泳いでいるのと同じことですから、当然ながらなかなか沈むことはできないのです。

水面で落ち着いて、しっかり器材の空気も抜いて、そしてしっかり息を吐いてやっと沈む状況が適正ウェイトですから、これはなかなか難しいスキルでもあるのです。